コレクション: 本物のプルーヴェデザインを私たちの暮らしに
自らを「建設家」と称したジャン・プルーヴェ は、生涯を通じ、デザイナーであるとともにエンジニアであり、製造も自らの手により行っていました。プルーヴェファミリーとの信頼関係と親密な協業の下、ヴィトラは2002年より、彼の代表的な家具の復刻と製造を手掛けています。
ジャン・プルーヴェは、建築においても家具デザインにおいても、構造を重視していました。彼の代表作である「スタンダード」の前脚には細い鋼のチューブ、より重さがかかる後脚には、太さをもたせた中空の鋼板が用いられています。 ジャン・プルーヴェの哲学を体現した名作家具スタンダードと、プラスチックを座面に用いた軽やかな「スタンダード SP」は、現代の日本の暮らしにも馴染み、相棒のように愛着を持って使い続けることができます。
スタンダードは、当時よりさまざまな仕様やカラーが作られていました。ヴィトラでは、スタンダードとスタンダードSPのそれぞれに豊富なカラーバリエーションをご用意しています。空間やライフスタイルに合うカラーを選ぶことで、伝統的な日本家屋にも、スタイリッシュなオフィスにも、名作デザインを取り入れることができます。
2020年、ヴィトラは、第二次世界大戦の金属不足の中で木材のみを用いて作られた「シェーズ トゥ ボワ」を復刻しました。フランス語でオールウッドチェアを意味する名前の通り、ネジを使わない1941年のデザインまでを忠実に再現したシェーズトゥボワが、スタンダードのラインナップに加わり、シャープで工業的な美しさから木の優しさや温もりまで、さらに選択肢が広がりました。
ヴィトラが、ジャン・プルーヴェを含め、過去の名作家具を復刻製造する理由、それは、本当に良いデザインは、時を越えても輝きを失わず魅力的なままであり、現代へと通じているからです。もし、ジャン・プルーヴェ本人による希少なヴィンテージを「オリジナル」と呼ぶのであれば、ヴィトラのスタンダード、スタンダードSP、シェーズトゥボワもまた「オリジナル」です。ジャン・プルーヴェの想いに耳を傾け、現代の暮らしの中で使い続けながら、自分だけの本物を育んでいくのは、私たち自身なのかもしれません。