イームズ エレファント プライウッドへの挑戦を遊び心にのせて
チャールズ&レイ・イームズは、三次元でプライウッドを成形する技術の開発に数年を費やし、その技術を用いた数々の製品を発表しています。できる限り材料を無駄にすることなく、技術と素材の実験をしたいと考えていた彼らは、同じ技術と素材を使いオブジェやおもちゃを多数製作しました。「イームズ エレファント」はチャールズ&レイ・イームズの探求心と遊び心の双方から生まれた製品です。
チャールズ&レイ・イームズは、おもちゃが大好きで、とりわけ象のおもちゃを好んでいました。チャールズ・イームズはこのように語っています。「おもちゃは、実はそこまで単純な物ではありません。私たちは、画期的なアイデアの前段階や試作としておもちゃを作ることがしばしばあります。この象のおもちゃも、まるでおふざけのように見えるかもしれませんが、プライウッドの技術開発に必要なステップを実験し、表現しました。プライウッドを用いた製品やおもちゃは、モダンデザイン新時代の幕開けを象徴すものであり、プライウッドはたちまち家具業界のトレンドとして世界中に広がりました。」
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当初、イームズエレファントは、工場ではなくイームズオフィス内で製作され、1945年12月にプライウッドチェアとともにバークレイホテルのプレスや取引先向けの展示会で初めてお披露目されました。その後、1946年のArchitectural Leagueに出品、The Museum of Modern Art (ニューヨーク近代美術館) の展覧会にも展示されました。しかし、滑らかな曲線を実現することが当時の技術では難しく、製品化と大量生産には至りませんでした。
1945年に作られたオリジナルのプラウッド製イームズエレファントは、イームズ夫妻の一人娘であるルチア・イームズに贈られ、現在もイームズの家族が所有しています。
ヴィトラは、チャールズ・イームズ生誕100年の記念として、2007年に世界2000個限定生産で「イームズ エレファント プライウッド」を復刻発売した後、現在は、プラスチック製のイームズ エレファント、子供に向けた「イームズ エレファント スモール」、定番に加わったイームズエレファントプライウッドの3製品をラインナップしています。